レンズ交換式のレンジファインダー、Kodak Retina ⅢSです。
イギリス在住時代に通ったロンドンのアンティークカメラ店で購入し、その写りの良さと取り扱いのし易さに感動して予備機まで購入したものです。
今回はその予備機をレンズ付きでジャンク品として出品いたします。
デッケルマウント(前期)に対応したレンズ交換式、内蔵のGossen社製セレン露出計に連動して絞りとシャッタースピードを巧みに組み合わせるメカニズムなどが特徴のカメラですが、最大の利点はその手軽さと写りの良さだと思います。
ちなみにこのカメラは電池は不要です。
同時期のライカM3も所有していますが、まさに精密機構満載の金属の塊。
それがM3の魅力なのですが、価格が高い、重い、フィルム交換の所作が面倒なM3と正反対の性格のレンズシャッター方式のレンジファインダー、しかもレンズ交換機がRetina ⅢSです。
Retinaシリーズではレンズ格納式のⅢC(大窓)が人気ですが、格納式にこだわらなければ、カメラとしての機能、性能、取り扱いのし易さという面ではⅢSの方が優れていると思います。
今回装備のレンズはSchneider-Kreuznach製のf:2.8/50mmです。
Voigtländer製レンズの個性的な写りも魅力的ですが、このSchneider-Kreuznachの50mmはまさに正道の写り。
個人的な印象ではありますが、このレンズの良さは:
① 輪郭の鋭さと美しさ。
② フィルムに応じた色調の再現性。ベルビアの色の濃さと鮮やかさ、プロビアの精緻さと落ち着きを正確に演じ分けます。
尚、そこそこの性能のスキャナーをお持ちでしたら、好みのポジフィルムで撮影、スキャナーでデータ化することがクオリティー的にも経済的にも最適かと思います。
数年前の撮影では露出調整機構も正確に動作してきちんと写っておりました。
今回の出品にあたり、フィルム装填は無しですが、露出計の反応、シャッタースピードと絞りの連動メカニズム、フィルムの感度合わせ機構等を一通り見てみました結果、使用中のメイン機と同様の動作をしていました。
しかしながら、ここ数年ドライキャビネットの中に保管して稼働していませんでしたのでジャンク品として出品させていただきます。
ジャンク品であることをご理解の上、ご購入を検討願います。
 
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