小森曠
NO.10 〜1977年
小森廣氏は、クラシックギター製作家で当時最も人気が高かった河野賢氏の直弟子です。
河野ギター出身の製作家の多くは、そのギターも師匠に似て甘く太い鳴り言われ、近い性能のものをリーズナブルに入手できるため、実用的な考えの方に支持されるようです。
その中でも小森曠氏の特徴は、“木との対話”を重視していた製作家ということです。
子供の頃より木材とその加工等が好きで、18歳の頃は父と共に自宅を作り、国有林野庁に10年勤務した後、弦楽器製作の世界に転向しました。
1964年に河野ギター製作所に入所し8年間修行後、1973年に河野ギター製作所の近くの所沢市に工房を構えました。
出品のギターは、1977年頃までのラベルであることから、自身の工房に移って3〜4年が経った頃に製作されたものと思われます。
(その後はヨーロッパ弦楽器チター音楽にも出会い、日本で唯一のチター製作家になるなど弦楽器に対する理解の幅も併せ持ちました。晩年は生まれ故郷の北海道伊達市に帰り、亡くなるまでギター製作を続けたとのことです。)
出品ギターの材料は、トップはシダー単板、サイドとバックはローズウッド単板です。
指板のエボニーは、近年ではなかなか使用できないようなツルツルした上質なものです。
外観はトップのキズ補修はありますが、サイドバック含めて板割れはありません。
シダー単板が割れやすいことを考慮してか、トップの塗装は硬めの樹脂が使われているようです。
サドル残りは3ミリ前後あります。
音は甘く太いという言葉が当てはまると思います。
河野ギター出身で、木材への愛着を持つ製作家
小森廣 NO.10 〜1977年
をどうぞ宜しくお願いします。
全長:100.2センチ
弦長:65.0センチ
弦高:12フレット1弦 3.1ミリ
6弦 4.0ミリ
ナット幅:51.0 ミリ
ギターを写真の新品ハードケースに入れ、プチプチ等で梱包して発送の予定です。
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