出品のギターは、1975年に茶位幸信氏が製作したNo.10です。1990年以降の茶位ギターではNo.30に相当する逸品です。
1980年頃までの茶位工房では、製作を全て手造りで行い、材料の型取りから切り出し、組み立てから仕上げ、塗装まで一貫製作し、文字通りの手工ギターでした。81年頃を過ぎると量産体制が進み、お弟子さんも増え、工房の分業化が進み、製作は量産体制となりました。
出品のギターは、茶位工房の絶頂期に製作された逸品です。この時期は、サントス エルナンデス型のヘッドと個性的なロゼッタが特徴で、量産体制のギターにない味わいと音色の響きがあります。80年頃までの茶位ギターは製作技術と音色が茶位ギター史の中で特別に優れていると言われます。また、1981年頃からの量産体制の茶位ギターは、一部の例外はありますが、フレタ型のヘッドが特徴となっており、ヘッドの形状で製作年代を区別できます。
トップは杢目の詰まったドイツ松単板、サイドとバックは柾目の美しいローズウッド単板、ネックは堅いマホガニー、指板は漆黒のエボニー、ブリッジは柾目のローズウッドのようで、ヒール接合はドイツ式で、サイドに割れ止めはありませんが、表裏の杢目が合っているように見えオール単板のようです。また、ドイツ松とローズウッドの音響効果で華麗で音量豊かで力強い絶頂期の茶位ギターの音色が響きます。
半世紀となるギターですが、目立ったキズや打痕もなく良いコンディションを保っています。また、試奏用の新弦が張ってありますのですぐに試奏していただけます。
残念な事ですが、茶位幸信氏は2011年8月に永眠され、茶位ギター工房は2代目のご子息、幸弘氏に引き継がれています。初代、幸信氏の製作された1980年頃までの手工ギターは、数が限られるため、今後、益々貴重なギターとなっていきます。
ギター愛好家の皆さまには、今後益々貴重となる、茶位幸信 No.10 1975年ビンテージギターをどうぞ宜しくお願いします。
全長:100センチ
弦長:65センチ
弦高:約2.6ミリ 12フレット1弦
約3.6ミリ 6弦
ナット幅:約5.1センチ
ボディ幅:約9.6センチ
新品ハードケース付き
プチプチで巻いて段ボールで補強して梱包します。安全にお届けします。
カテゴリー:
ホビー・楽器・アート##楽器・機材##ギター