今回の出品アイテムですが、P-MODELの結成前の平沢 進氏と安部文泰氏が率いていたプログレバンドMandrake(マンドレイク)の『飾り窓の出来事』で1984年1月1日にインディーズレーベルより発売された一枚です。
Mandrake(マンドレイク)は1970年代中頃に「新月」や「美狂乱」とともに日本のプログレを支えたバンドでありながら、解散までレコードを1枚もリリースせず消えていった伝説的存在で活動期間は1973年~1978年の僅か5年間です。
キング・クリムゾンやブラックサバス等の影響を受けたへヴィなサウンドでメロトロンを効果的に用いてシンフォニック、複雑でドラマチックな展開を感じられました。
曲自体は非常に素晴らしく乾ききった叙情性、乾いた無常観・虚無感のようなものが感じられます。
このレコード『飾り窓の出来事』は1978年に吉祥寺・DACスタジオ801にて行われたライブの音源から抜粋されたブートレグ盤という位置付けになっており、販売された枚数は50枚、そして理由は不明ですがジャケ無しで販売されたものもあり、ジャケットつきは僅か30枚であると言われています。
『飾り窓の出来事』は最強のキラーチューンで鋭く攻撃的なギターとキーボードが迫ってくる複雑なイントロに心奪われてしまいますが、そこに叙情的なメロトロンの音色が広がってきて卑怯な程にカッコイイと感じられます。
終末の予感に戦慄するような音像のベースが力強く印象的で中盤は機械的な音空間に落ち込みますが、ドラムがその緊張感を高め、メロトロンとともに再び大爆発する展開に鳥肌が立ちます。
ラストの怒涛の展開は圧巻の一言で「90年代のアネクドテンの登場をあまりにも早く先取りしていたのでは?」と思えるほどの名曲です。
状態ですがジャケットの中央部分はレースとなっているため、そのレースをジャケットにはりつけた糊付けが経年劣化により表紙に染みとして表れたのではないかと推察するところですが、これは避けようがないものだと思います。
それ以外はスレ・痛み・破れ等も全くなく非常に良好です。
オリジナルのインナーと盤はほぼ未使用といっても過言ではないくらい良好です。
このレコードが市場に出てくることは極めて稀であると思いますが、すでに40年を超える時間が経過していることを考慮して頂き興味のある方がおられましたらよろしくお願いします。
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